魔術使いと機械兵

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あらすじ

かつて古代種と呼ばれた強大な種族を破り、地上に機械文明を栄えさせた鉄の民
さらなる発展のために、遠方のとある山岳地帯を訪れ、採掘を行っていた。
すると未知の遺跡が発見され、その奥で眠りについていた古代種の生き残りが目を覚ます。
鉄の民への復讐に燃える古代種に対抗すべく、鉄の民たちは古代種の末裔である魔術使いを自律思考型の機械兵に搭載し、戦いに挑む……。
※世界設定内に差別的表現、反倫理表現を含みます
※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません
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鉄の民/古代種

古代種はかつて地上を支配していた。しかし、鉄の民が彼らを破った。鉄の民は肥沃な土地を得たことで文明は急速に進化を遂げたが、古代種は復讐のタイミングを窺っていた……

鉄の民

元来、製鉄技術、冶金技術に長けた種族。
古代種との戦いに勝利したことで鉄の民のテクノロジーは飛躍的に発展し、機械文明は栄華を極め、更なる進化のために、手付かずの自然領域から資源を掘り出そうとしている。
選民意識が高く、古代種や魔術使いを見下している者が多い。

古代種

自然を操るかのような強大な魔力を持つ種族。鉄の民に比べると大変な長生き。高い魔術耐性を持ち、ゴーレムを使役する。
鉄の民によって古代種の大半が滅んでしまったが、一部の古代種は隠された遺跡に潜んで自らに呪いをかけ、復活の日を待っていた。
二者間の争いが起こる前に鉄の民と交わったのが魔術使いの祖先。

魔術使いと機械兵

古代種の復活により、土人形に対抗できるのは魔術攻撃のみと判明した結果、魔術使いたちが戦場に投入されることとなる。

魔術使い

古代種の末裔。魔術を使えるが、無制限に使えるわけではなく、得意とする魔術をひとつだけ行使できる。稀にふたつ扱える者もいるが希少。鉄の民に比べると寿命がやや短い。
体から不安定なパルスを発しており、魔術と相まって鉄の民に危険視されている。職業や居住区を制限され、自由な生活を送れる者は少ない。
古代種が復活したことで、<繭>を使用して機械兵に搭乗し戦地に赴くこととなる。肩書上は搭乗士だが、正式な軍人として扱われることはあまりない。

機械兵

自律思考型甲兵。多くは人型だが、多脚型や可変するモデルも存在する。小型、大型、超大型などのサイズに加え、
  • 陸上機
  • 水上機
  • 潜水機
  • 航空機
  • 可変機
の5種に区分される。下にいくほど搭乗士の負担が大きい。
繭のサイズが最も制限されるのは可変機。航空機は体重の制限があることも。
独立した自我を持ち、発声・発話によるコミュニケーションが可能。搭乗士への考え方は個体によって違う。
自律型ではないタイプは汎用甲兵と呼ばれる。
 

用語集

巨帯都市(メガロポリス)
鉄の民たちが住まう地域。いくつかの巨大都市が連なって並んでいる。
高層ビルが並ぶなど現代的な作りになっている。また、日常的にアンドロイドやオートメーションロボットなどを使用している。
現時点では戦いは都市部まで及んでいない。
遺跡
古代種たちのかつての神殿。
現在発見されているのは山岳地帯に二つ、砂漠地帯に一つ。魔術によって秘匿されているため、新たに発見するのは難しい。どこも未開拓の自然地域の奥深くにあり、攻め入ることも容易ではない。
鉄の民が採掘のために山岳地帯付近に訪れた折遺跡に踏み込んだことで、古代種が復活した。
魔術使いたちが発する電磁波を遮断するポッド。魔術を機械兵の攻撃に載せるためのコンパイラでもある。性能は高く、気圧や温度の急激な変化にも耐えられるようになっている。魔術使いを魔術リソースとして運用したり、いざというときの生体バッテリーとして使えるのも繭のおかげ。
外見はなだらかな流線型を持つことが多い。機械兵のサイズや用途によって形は変わる。小型機、偵察機、航空機、可変機はサイズ上限がシビアになるため、小柄な魔術使いが選ばれることが多い。
土人形
古代種が使役する巨大な甲兵。
素材は自然物(岩、土、泥、鉱石、溶岩など)。特殊な魔術によって複数の素材を繋ぎ合わせており、異常な強度を誇る。開口部や発声器はないが、古代種と意思疎通が可能。
物理攻撃が通らず、魔術攻撃でのみ撃破可能。
呪術
古代種のみが使える特殊な魔術。術者の寿命や時間などを代償に強力な結果を得ることができる。魔術使いは使用できない。
かつて鉄の民に敗れた古代種たちは【長い眠りにつくこと】【全員が何らかの制約を受けること】を代償に、生命力、魔力ともに大幅に上げて復活した。制約は個体によってまちまちで、流れる水を渡れない、陽光の下に出られない等、非科学的なものが多い。
魔術・魔力
魔術使いが魔術を使えるのは古代種の血を引いているからだが、制限なく魔術を使えるわけではない。魔術の質や魔力は個体差が大きく、過度に魔術を使用すると生命に関わる。
古代種は無尽蔵とも思える魔力を有している。
鉄の民は魔術使いの魔術の精度、魔力の回復力など複合的な観点からランク判定を行っており、A,B+,B,C+,C,Dの5等級がある。Aはエリート、平均はC+,Dは実戦には不向き…といった具合。訓練は効果があるものの、2等級上げるのは難しい。
 
魔術リソース・生体バッテリー
スラングのようなもの。搭乗士の魔術使いを指す。
搭乗士はパイロットではないため、体がボロボロになったとしても魔術が使える限界まで使い潰されることが多い。
繭の機能よって予備電池としても使えるため、搭乗する機械兵によっては命が危ないこともある。
電磁波
魔術使いの体から発せられる、特殊な電磁波。
電磁波の強さは個体差があり、健康状態にも左右される。精密機器に影響を与えるため、魔術使いは住む場所や職業を大きく制限され、賎民として扱われてきた。
繭の開発に伴って魔術使いの研究も大きく進んだが、電磁波の発生を投薬や外科手術などのアプローチ取り除くのは不可能だと判断された。
 
懲罰部隊
叛逆が認められたり、大きな失態を犯した鉄の民が送り込まれる実働部隊。
神経系を制御するインプラントを埋め込まれており、その外見から首輪付きと呼ばれる。
一定の成果を上げた者は釈放される決まりだが、最前線に送り込まれるため叶えたものは少ない。